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AIスピーカーでオフィスはどう変わる?

[December 26, 2017] BY Haruka Nakamoto

2017年の流行語大賞にもノミネートされ、AIスピーカー元年と言われるほど右肩上がりの成長が見られたAIスピーカー。Gartner社の調査によると、AIスピーカーの市場規模は2015年の3.6億ドルから2020年までに21億ドルまで達し、2020年までにAIスピーカーを所有している世帯の25%がAIスピーカーを2台以上所有することになると予測しています。今後更にサービスが拡充され、スマートフォンのように身近なデジタルデバイスになる日も遠くないかもしれません。

そして、11月30日に米Amazon Web Servicesがついにオフィス用のAIスピーカーAlexa for Business を発表しました。まだまだ発展途上のAIスピーカーですが、ビジネスに用いるとオフィスがどう変わるか探ります。

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AIスピーカーってなに?

そもそもAIスピーカーとは、対話の可能なAIアシスタントを搭載したスピーカーのことで、スマートスピーカーともいいます。アメリカで2014年にAmazonより発売されたAmazon Echoがその先駆けです。キーボードやタッチパネルのように手を用いないので、手がふさがっているシーンで活きます。

日本でAIスピーカーが発売開始されたのはまだまだ記憶に新しいですね。世界ではGoogleのGoogle HomeとAmazonのAmazon EchoがAIスピーカー市場を2分していますが、実は日本では10月5日に発売開始されたLINEのClova WAVEの方が早いのです。他にAppleはSiriを、MicrosotはCortanaをAIアシスタントとして搭載したAIスピーカーを出しています。また、Google AssistantやAlexaを搭載したAIスピーカーは、SONYやオンキョーなどのオーディオメーカーからも発売されており、スピーカーの音質にこだわる方にも選択肢が広がっています。

AIスピーカーができること

家庭用AIスピーカーの主な機能としては以下のようなことが挙げられます。音楽やラジオの再生、ニュースや天気、交通情報、スケジュールの読みあげ、アラーム、タイマー、テレビや照明の操作等です。

AIスピーカーシェア1位は、Amazonから出されているAmazon Echoです。「スキル」と呼ばれるスマートフォンでいうアプリのようなサードパーティーより提供されるAIスピーカーを拡張する機能の数が群を抜いています。2017年11月8日現在発表されている日本語に対応したスキルの数は265で、レシピやレストランを探したり、食事を注文したりすることができます。また、Amazon PrimeやFire TV等のAmazonサービスや製品との連携があります。シェア2位のGoogle HomeはGoogleだからこそ持っている膨大な検索データを活かした高い技術が詰まっており、ChromecastやYouTubeとの連携が可能です。LINEのClova WAVEでは声によるLINEの送信、受信したLINEの読み上げができます。またバッテリーが内臓されているため持ち歩きが可能です。12月14日よりLINEキャラクターのブラウンとサリーをモチーフとしたClova Friendsが発売開始され、LINEの無料通話に対応しています。Clova WAVEでは無料通話は後日対応されます。

それぞれ販売元のサービス・製品との連携を行っているので、自分が利用しているサービスとの相性がAIスピーカーを選ぶ一つの基準となりそうです。

実際にどのような用途でAIスピーカーが使用されているかというと、1位に音楽再生、2位、天気予報、次に情報検索となっています。*1  ホームオートメーション機能は利用が低いですが、まだ接続可能なスマート家電の普及が広まっていないためと考えられます。

         (画像はDashbotより)

オフィスでどう役立つ?

今のところAmazonのAlexa for Businessを除いて、オフィス用のAIスピーカーは出ていません。AIスピーカーがオフィスでできることは、スケジュールの管理や、To-Do リストの追跡、リマインダーの設定、自動で会議に接続、ユーザーに代わって電話をかけること等です。

AIスピーカーの何よりの利点は手を使わなくてよいことです。今までは一度仕事の手をとめ調べていたところが、その作業を続けたままスケジュールの確認、会議の接続ができるようになるのです。AIスピーカーはオフィスでの秘書になるのです。

しかし、現時点ではAIスピーカーの活躍場所は限定的になると言わざるを得ません。なぜなら、あくまでスピーカーであるので、個室等のスペースがメインになると考えられるからです。おそらく自席でAIスピーカーと話しているのは隣の同僚との物理的距離が近いオフィスでは歓迎されないでしょう。しかし、AIスピーカーが活躍する場所・場面も多く考えられます。たとえば、会議室での活用です。AIスピーカーを照明、会議システムに予め接続しておけば、PCや資料で両手がうまっていても、AIスピーカーに呼びかけるだけでライトをつけてくれ、web会議を始めてくれます。web会議がある際はいつもより早く会議室に入って準備をしている人も多いと思いますがその時間も削減されるでしょう。

AIスピーカーによって革命的にオフィスは変わらないかもしれませんが、秘書がスタンバイしてくれていることで今までよりも仕事がスムーズにいくでしょう。

おわりに

AIスピーカーはまだまだ発展途上ではありますが、オフィスを快適にできる可能性がたくさん詰め込まれています。家庭用AIスピーカーに自分が利用しているサービスとの相性があるように、オフィスでも同じ要素は考えられます。現状オフィス用にはAmazonからしか発売されていませんが、今後各社Amazonを追ってビジネス用の発売があるでしょうし、サードパーティーによるスキルの拡大が見込まれます。2018年のAIスピーカーの更なる広がりに注目です。

参考文献:

*1 The Impact of Alexa and Google Home on Consumer Behavio

 

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この記事を書いた人

Haruka Nakamotoオフィスコンサルティングファームであるフロンティアコンサルティングで広報を務める傍ら、働き方改革プロジェクトに属し推進している。

    
    
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