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注目増すオンラインチームビルディング。テレワークで生まれる社員間の”心の距離”が人事課題に

海外では大手IT企業ではテレワークに伴いオンラインチームビルディングの多様化が進む。

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コロナ禍で余儀なくされた出勤自粛の波紋はチームビルディングにも広がる。4月入社の新入社員はオフィスでの研修が行えず、入社当日から自宅待機や在宅研修を行うところがほとんどであった。また既存社員の多くも初めて経験する在宅勤務で寂しさを感じたり、オンラインでの協働作業に慣れないといった課題も挙がった。そのような従業員の不安を取り除くために海外ではオンラインチームビルディング研修が注目を集めている。

研修ではZoomやSkypeといったオンラインツールを利用してシンプルなゲームを行う方法もあれば、チームアクティビティ用のアプリをダウンロードして社員同士で会社の業務内容に関する謎解き脱出ゲームを行ったり、Spotify等の音楽アプリを利用してお題に沿ったプレイリストを作成したり、など研修内容は多岐に渡る。

Widly Differentで提供されているチームビルディングアプリ

日本ではチームビルディング研修を社内の人事が行うことが多い。海外でも基本的には同じだが、中にはイベント企画会社に委託をして本格的に実施する企業もまた多くある。その背景として、スタートアップやテクノロジー企業界隈は人材流動性が高く、人材の即戦力を高めるために新卒・中途入社の従業員の育成や既存人材のケアに対する意識が他の業界よりも強いことが挙げられる。チームビルディングのコンテンツを提供する企業は今こぞってオンライン化に力を注いでいる。

その例として、スウェーデン・ストックホルムに本社を構えるイベント会社100Point Challengeは世界の都市で野外チームビルディング研修を提供してきた。MicrosoftやH&M、Googleなどがこの研修を利用している。彼らは会社として培ってきた研修の経験を新型コロナを機に変わるであろう「従業員が対面で身体を使い行うチームビルディング研修」から「楽しくオンラインで行えるチームビルディング研修」の商品提供を開始した。

8〜30名が参加出来る5日間の研修キットとなっており、お題に沿った写真や動画を撮影してプレゼンしたり、全員でパズルを完成させるためになぞなぞやクイズに答えていく。実際にこのキットをリモートワーク中の従業員へ実施したMicrosoftは「今後は物理的な距離がある中で、どのように一緒に計画して作業をしていくかが重要となる。オンライン上でゲームを行うことで楽しむだけではなく、もう1つ上のレベルで従業員同士がつながることができた。」と述べている。

現状のチームビルディングでも、チームランチやハッピアワー、アイスブレイクなど多くのアクテビティが存在する中、それらを実施する場がリアルからオンラインにも移行することでさらに複雑さが増すだろう。Worker’s Resortではウィズコロナ、アフターコロナの時代にオンライン化で変わるチームビルディングについて後日整理する予定だ。

 

この記事を書いた人:Stefanie Saki Kinjo

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