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日本でもイノベーションが起きること間違いなし? オンラインホワイトボード「RealtimeBoard」

[August 21, 2018] BY Satoshi Ono

オフィスでは、会議での情報伝達や情報整理、ブレーンストーミングによるアイディア出しなど、ホワイトボードを使う機会はかなり多い。特に最近ではコラボレーションやイノベーション・デザイン思考といった考え方から、新しい着眼点でビジネスを生み出したいという流れがあり、オフィスの至るところにホワイトボードが設置されている。各所で付箋を使用したアイディア出しや、図やスケッチなどでイメージの共有をしている風景をよく見かける。

関連記事:デザイン思考の実践に役立つ4つのオフィスアイテム

ホワイトボード使いこなせている?

ただ最近は、働く場所がどんどん自由になり、皆が同じ場所にいない状況でミーティングやワークショップをする機会が増えているのも事実である。また各国や各地域へ展開している企業では、日頃から拠点を越えた会議も存在していることだろう。その際にホワイトボードに書いた文字や絵をWebカメラに映して共有を試みる、なんてことを誰しもが一度は経験しているのではないだろうか?文字がよく見えないとか、ホワイトボードに書き込みながら話すから「アレ」とか「コレ」という表現が多くなってしまうとか、大体は上手く情報の共有ができず、議論への理解が追いつかない。本来、ホワイトボードを使用した議論は活性化するはずなのに、距離が離れた途端にマイナス要因になってしまっている。この課題を解決するために、オンライン上でホワイトボードを共有できる便利ツール「RealtimeBoard」の利用をお勧めしたい。

「RealtimeBoard」とは?

「RealtimeBoard」とは、どこでも複数人で、オンライン上のホワイトボードを現実世界のように共有できるデジタルインターフェイスであり、その名の通りリアルタイムに情報のやりとりが出来る優れものである。離れていても各デバイスを通して、同じ部屋のホワイトボードを見ながら触れているような気分になれるところが魅力のひとつだ。また、無限に広がる作業スペースがあり、実際のホワイトボードのように「書いては消して」というひと手間がない。無料プランは最大3人が利用でき、閲覧は人数無制限ということから、私たちも社内プロジェクトのメンバーで利用を開始した。(現在は有料プランを利用。利用人数選択可能、作成ボード無制限、画面共有可能、ビデオチャット機能ありなど。)

(画像は RealtimeBoard HP, Press roomより)

この製品は、RealtimeBoard.incによって開発されたものである。RealtimeBoard.incは2011年に創業したソフトウェア開発会社で、現在はカリフォルニア州バーバンクに本社を構えている。また100以上のチームがアメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアに分散し、顧客へのサービス提供を行なっている。(LinkdInより)

自分達が距離(分散型作業)という課題をあえて抱え、新しい機能のテストや優れたサービスへの進化に取り組んでいることが、わかりやすいUIや使いやすさへと繋がっているのだろう。私たちも日本国内6拠点・海外5拠点で活動をしており、社内外のプロジェクトで拠点間のコミュニケーションが必要になる。そのため遠隔地と繋いだWeb会議の際には「RealtimeBoard」を頻繁に利用しているのが現状だ。そこで、これまでの利用方法を紹介しつつ、「RealtimeBoard」の3つの魅力をお伝えしていきたい。

その壱 情報整理がはかどって仕方がない!

前述の社内プロジェクトの中の一つに自社の「働き方改革」のプロジェクトがある。自身たちが抱える働き方の課題に対してどのようなソリューションが最適で、どのようなアクションプランを立てていくのか?ということを検討している。大まかには、現状洗い出し→整理→原因追求→解決策検討、といった流れが多く、まずは課題を解決するための現状把握がとても重要である。「RealtimeBoard」は付箋機能があるため、この現状の洗い出しを簡単に行うことができる。とにかく項目を出し合って(発散)、あとから類似のカテゴリー毎に仕分ける(収束)という作業が行いやすく、情報の整理を効率的に行うことができる。

(上画像は「付箋による意見だし」作業のイメージ)

(上画像は「付箋(意見)の整理」作業のイメージ)

また実際のホワイトボードで10名同時に作業を行うことは非常に困難だが、「RealtimeBoard」は仮想空間のため、人数を気にせず同時に作業を進めることが出来る。さらに作業時以外でも気づいた時にアップデートが可能で、更新部分に色がついて分かりやすい表示となるため、時間差での作業もしやすい。場所も時間差も気にせずに作業を進めることができるのは実物のホワイトボードにはない魅力である。

その弐 即座にデータ化!

既にお気付きだと思うが、オンライン上のホワイトボードであるため、書き込んだ内容は即座にデータ化される。また、データのエクスポートが可能なので、そのままWordやExcelに落とし込んで議事録としても活用できる。従来のホワイトボードの場合は、書き込んだ内容を画像に撮り、保存し、改めて共有可能なデータにしておく必要があるが、そのひと手間が発生しない。日本企業はとにかく生産性が低いといわれている中で、この一手間を減らせることはとても重要である。

その参 デジタルペーパーとしての可能性

私たちはクライアントより常日頃依頼される移転プロジェクトの中でも、拠点を跨いだスタッフ同士のコミュニケーションが多数発生する。クライアントが全国展開している場合は、東京で打合せ→大阪が施工現場ということもざらにある。特に設計業務を生業としているため、図面を見ながら打合せをすることがほとんどであり、図面への書き込みはとても多い。書き込み情報は即座に共有したい所であり、文字だけではなく図形やスケッチ情報もそこには含まれる。そんな時も「RealtimeBoard」の利用が非常に便利だ。図面を貼りこむことで、同じ情報に書き込みを行いながら打合せが可能となる。

下記は、プロジェクター(XperiaTouch/Sony)と、「RealtimeBoard」を組み合わせたデジタルペーパーとしての使い方の例である。Instagramでの動画紹介があるので、是非ご覧いただきたい。デジタルペーパーとしての可能性を感じてもらえれば幸いである。

(上画像をクリックすると、Instagramの動画へジャンプします)

気付いてしまった、議論活性化のカギ!

実物とオンラインのホワイトボードにはこれまでに紹介したように、編集のスピード感やデータ化のしやすさに大きな違いがあるが、実は出てくる「意見の量」にも違いを感じた一件がある。なぜそうなったのか?という仮説も是非ここでお伝えしたい。

そもそもワークショップなどでホワイトボードを使用したアイディア出しは、とにかくたくさんの意見を自由に既成概念に捉われることなく出し合うことが重要である。しかし実際にホワイトボードを目の前にすると、参加者達はどこかよそよそしく、なかなか意見が出にくかった経験はないだろうか?私もそのような光景をこれまでにたくさん見てきた。

それは日本人の気質が大きく関係していると言えるが、まわりの空気を読む、顔色を伺う、譲り合う精神などが議論の障害になっていると私は考えている。皆が動き出し意見を出し合うようになれば気にならなくもなるが、活性化する前の動き出しには多くの人が躊躇するし、「私がこの意見を貼りました」という見え方を気にせず、最初の一歩を踏み出せる人は決して多くはない。

一方「RealtimeBoard」を使い始めてから、その様子がこれまでと異なることに気が付いた。各デバイスを「窓」にしてオンライン上のボードを見ているため、個人の行動はマウスポインターの動きだけでほとんど目立たない。その注目度の低さが安心感に繋がっているためか、議論が活発化するまでの時間が圧倒的に短くなり、意見量が画期的に増えたと感じている。

(上画像は、実際のホワイトボードとRealtimeBoardの時の心理状態のイメージ)

つまり各デバイスからのアクセスがフィルタとなり、心理的に安心感を与え、意見が出やすく議論の活性化に繋がっていると考えられる。

また議論の中ではイメージを共有するために図やイラストも多用する必要があるが、実際のホワイトボードではその表現がうまくできずに困った人も多いのではないだろうか。そんな時も「RealtimeBoard」では定型で用意されている図やWeb検索したイメージ画像を貼り付けて利用できるため、すんなり互いの考えを伝えあうことができる。

これらの経験から、私たちは皆が顔を合わせてミーティングする場合でも、できるだけ「RealtimeBoard」を使用することにしている。

まるで「どこでもドア」!様々な壁を飛び越えよう。

距離の壁・時間の壁・恥かしさや遠慮の壁といった、様々な壁を難なく乗り越えることができる「RealtimeBoard」。イノベーションを起こせないと言われがちな日本人であるが、「Realtimeboard」を利用してイノベーションの壁をこじ開けてみては如何だろうか?

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この記事を書いた人

Satoshi Onoフロンティアコンサルティングにて設計デザイン部門全体のマネジメントと、社内の働き方改革プロジェクト「Fit」のリーダーを兼務。自社の働き方改革で得たノウハウをベースに、各企業にとってのよりよい働き方を、設計者として提供している。



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