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通勤服にコーヒー、家具まで。ワーカーにおすすめのサブスクサービス

[September 27, 2022] BY Rui Minamoto

サブスク市場が1兆円規模に成長

月額などの定額料金を支払うことにより、契約期間中、商品やサービスを利用することができる「サブスクリプション(サブスク)」。代表的なサブスクといえば、動画配信や音楽配信、電子書籍の読み放題といったデジタルコンテンツだが、最近では自動車や電化製品、家具、洋服、おもちゃなど、生活に関わるあらゆるジャンルでサブスクが展開されている。

2022年1月~3月に株式会社矢野経済研究所が行った調査によると、国内のサブスク市場規模は、2020年度の約8692億円から、2021年度には約9615億円に増加し、2022年度には1兆円に達する見込みだ。さらに2024年には1兆2422億円まで増加することが予測されている。

実際にサブスクを利用している人はどの程度いるのだろうか。GMOリサーチ株式会社が運営するアンケートサイト「infoQ」が2021年7月に2000人を対象に実施した調査によると、10~20代では40%近くの人がサブスクを利用中と回答している。60代の利用率は14.2%と低いが、シニア層でもスマホやキャッシュレス決済の利用が増加していることを考えると、今後、サブスクの利用も広がっていくものと思われる。

サブスク利用経験の年代別比較
(画像はinfoQのWebサイトより)

ワーカーにおすすめのサブスクサービス

こうしたサブスク市場拡大の背景に、モノを買って「所有」するよりも、サービスや体験を買って「利用」したいという、消費者の価値観の変化があると考えられている。高価な物をたくさん所有する暮らしより、不要なものを「持たない暮らし」に憧れるワーカーも多いのではないだろうか。ここでは、ワーカーにおすすめのサブスクサービスを、オフィスワーク向け、リモートワーク向けに分けて紹介したい。

1. 【オフィスワーク向け】ファッションレンタル系サブスク

定額料金を払うことで、自分好みの洋服や小物をレンタルすることができるファッションレンタル系サブスク。「持たないおしゃれ」として注目されており、さまざまなサービスが競合している。なかでも、「EDIST. CLOSET」は、オフィスカジュアル系ファッションの種類が豊富であり、働く女性と親和性が高い。

(画像はEDIST. CLOSETのWebサイトより)

同サービスは、月額最大1万120円(複数月契約で割引あり)で、スタイリストが選んだコーディネートを4着セットでレンタルすることができる。「パンツ派さんのための脱コンサバ洗練セット」「モードな魅力を醸す大人シックセット」など、季節ごとに変わるコーディネートセットから選ぶほか、好きなアイテムを自由に4点選ぶことも可能となっている。

既存のファッションブランドの服をレンタルするサービスと異なり、オリジナルで開発した商品を貸し出しているところが特徴だ。自社開発だからこそ、オフィスからプライベートまで使いまわせるデザインを実現し、手持ちの服と合わせやすい万能アイテムを揃えている。

メンズ服にも同様のサービスがある。ファッションレンタル系サブスクのメリットは、おしゃれを気軽に楽しめることだが、オフィスワーカーにとっては日々の通勤のために衣服を選ぶ手間から解放されるというメリットも大きい。「ビズ服」はこうしたニーズに応えたサービスといえる。

(画像はビズ服のWebサイトより)

同サービスには月額9900円の6着プランと、月額1万4960円の15着プランがある。いずれもメンズファッションに精通したスタイリストが、オフィスカジュアルとして着られるコーディネートを選択して郵送してくれる。

15着プランは、アウター5着、トップス5着、パンツ5着が届くため、一週間分の仕事着をまかなうことができる。チョイスはおまかせだが、会員の要望やフィードバックに合わせた衣服を選定してくれるため、利用を重ねるごとに好みを反映させることは可能だ。

なお、EDIST. CLOSETもビズ服も、利用者によるクリーニングは不要。身に着けた後はそのまま返却すればよいシステムとなっている。忙しいウィークデーに洗濯や衣服の収納に割く時間を短縮することもできそうだ。

2. 【オフィスワーク向け】鉄道インフラ系サブスク

近年、鉄道インフラ企業によるサブスクサービスのリリースが目立っている。背景に、鉄道や駅周辺の商業施設の利用を促進することで、コロナ禍で減少した駅の利用客を取り戻したいという狙いがある。

そのひとつが、JR東日本グループが2022年4月に提供を開始した「JREパスポート」だ。
Suicaのユーザーを対象としたサブスクサービスで、コーヒーやラーメンなど好きなプランを選び、定額で利用できる。

(画像はJREパスポートのWebサイトより)

例えば、同社のグループ会社が運営するベックスコーヒーショップでは、全71店舗で利用できる「ベックスコーヒープラン」を提供。月額3500円を支払えば、1日3杯までコーヒーSサイズを飲むことができる。イートイン・テイクアウトの両方で利用可能だ。

都市生活者を中心に、オフィスへの通勤や移動の際に欠かせないインフラとなっている鉄道。これを起点とするサブスクは、通勤途中はもちろん、移動中の休憩や、ミーティング前の準備などにも活用できそうだ。

3. 【リモートワーク向け】ホームオフィスのためのサブスク

リモートワークの多いワーカーにとって、快適なホームオフィス環境づくりは仕事のパフォーマンスを上げるうえで重要だ。特に座り心地のよいデスクチェアは欠かせない要素だが、自分にぴったりフィットするデスクチェアを見つけることは容易ではない。本当の座り心地は長時間、実際に座って作業をしてみて初めてわかるものであり、また簡単に買い替えられる価格でもないからだ。

そんなときに便利なのがオフィス家具のサブスクである。オフィス家具に特化した事業を展開する47インキュベーション株式会社が運営する「Kaggレンタル」では、オフィス家具の販売サイト「Kagg.jp」に掲載されている新品のワークチェアを、月額990円から送料無料でレンタルできる。

(画像はKaggレンタルのWebサイトより)

本サービスには基本的に最低利用期間がないため、自分や自宅に合わないチェアだった場合はいつでも返却できる。気に入った場合は買い取ることも可能。さらに、レンタルを2年間継続した商品については、そのまま無償で譲り受けられる。東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の1都3県限定のサービスだが、サブスクを「お試し」として活用することができる一例だ。

関連記事:持たない自由!家具のサブスクリプションサービス3選

4. 【リモートワーク向け】コワーキング系サブスク

リモートワークが可能な企業に勤めていても、自宅にホームオフィス環境を整えにくかったり、自宅とワークプレイスを分けたいというワーカーもいるだろう。最近になり、リモートワークやオンライン会議に快適な環境として、改めてコワーキングスペースが注目されている。

(画像はBIZcomfortのWebサイトより)

空室活用サービスを手掛ける株式会社WOOCが運営するシェアオフィス「BIZcomfort」では、月額料金で24時間365日(一部店舗を除く)利用できるコワーキングスペースを提供している。全国に112ある拠点のどこを利用してもよく、自分の好きな時に好きな場所で働くことができる。条件や目的によって多彩なプランが用意されているが、まずは入会金不要で月額2200円から利用できる「ライトプラン」を試してみてから、本格的な導入を検討するのがおすすめだ。

関連記事:シェアオフィス、コワーキングスペース…4つの違い分かりますか?働き方改革に有効なオフィス比較!

また、コワーキング系サブスクの発展型として、定額住み放題サービス「ADDress」がある。日本各地の空き家を活用した住まいのサブスクサービスで、210以上ある拠点に月額4万4000円から暮らすことができる。

(画像はADDressのWebサイトより)

月額料金には、電気やガス、水道の利用料が含まれており、すべての家にWi-Fiが完備されている。複数の会員が居住空間をシェアしながら滞在するサービスだが、個室にデスクとチェアが用意されている家や、リビングをコワーキングスペースとして開放している家もある。自然の多い地域の拠点も多いため、ワーケーションのニーズにも応えられるサブスクである。

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サブスクで快適な仕事環境を手に入れる

サブスクは継続利用が中心となるため、企業側は新規の顧客獲得に要する広告費等を、提供する商品やサービスに当てることができる。そのおかげで消費者は、支払う費用に対し高品質な商品やサービスを利用することができるのだ。今回紹介したサブスクのなかにも、かつては法人規模でしか利用できなかったようなサービスが、個人でも気軽に利用可能となった例がある。

変化の大きなVUCAの時代。そのときどきの状況に合わせた快適な仕事環境づくりに、サブスクを活用しない手はない。海外では150ドルで革新的なガジェットが最大4つ入ったボックスが届くサブスクなど、日本未上陸の魅力的なサービスも多く展開されている。今後もその動向に注目していきたい。

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この記事を書いた人

Rui Minamoto 女性誌のインタビューから経済誌の書評欄まで、幅広いテーマの取材・執筆を担当。近年は、広告・PRプランナーとして消費者インサイトの発掘や地方若者議会で「広報力養成講座」の講師も務めている。



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